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No.087 - 第九章 The show 8
時間が早まっている
ケンジが戻って来てアザミに相談した。
「アザミ、リーラを知っているか?」
「あの、きれいな人ね、今が熱くなっている戦士でしょ。知ってるわ。彼女がどうかしたの?」
「よくわからないんだが、昨日の朝、俺のマンション前で黒服の数名の外人に車で連れ去られたんだよ。あれはどう見ても俺のところに来た感じだった。不審に思って急いでつけたんだけど、麻布あたりで見失った。今日も朝から電話しているのだけど繋がらないんだよ」
「それは心配ね......それは......ひょっとしたらリーラが今回の銀座襲撃を知らせようとしたのかもしれないわね......」
「えっ、何だ。それは。ショウのところが襲撃されたのか?」
「知らないの。昨日の5時ごろショウから全員に連絡が行ったはずよ」
「そ、そうだったのか。その時間麻布周辺を探し回っていたから全く気がつかなかった。それでどうなったんだ銀座は」
「銀座は無事よ。でも襲撃した方は無事じゃないわね。ショウに散々にやられたようよ。ビルに高性能の爆弾で破壊しようとしたけど,それはわたしが例の装置で羽田のアジトビルの地下に瞬間移動させたのよ。そこで爆発!自業自得ってとこね」
「そうか。。。うまくいったんだね。良かった。それにしてもブライアンがやって来るなり行動に出て来たな」
「ええ、それも大きな事に違いないんだけど、今回の羽田に瞬間移動させたデータを見てもらえる?」
そう言って、アザミはケンジに今回の羽田への爆弾移動データを見せた。
「んー。やはり時間が早まっている。この現象の裏に時空間が広がっているようだな」
「そうなのよ。今朝この事で気がついた事があるの。メカ部分を、この様に改造して今までの方向と逆に反転できるようにも出来ないかしら」
「、、、それはすごいかも知れない。構造的にも美しいし、調和が取れている。電子系統の連中も呼んで徹夜で頑張って見るか」
この家の外では、創造の戦士のリーダのシュタインがケンジの後をつけて来ていた。ブライアンから友人接近するように指示されているので、ケンジが出て来るのを家の外で気長に待っている。