白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

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No.089 - 第九章 The show 8

スイスからの訪問者

 銀座のショウの治療所は床や壁がズタズタに破壊されていたが、一歩その奥の隠し部屋に入るとそこには整頓された静寂があり、いつものように、ショウやミヨ、他数名の心理の種のメンバーやナザレのメンバーが何もなかったかの様に寛いでいた。
 
 
この中のメンバーのほとんどが幽体を体から離脱し、体の外側から自分自身や周りの状況を把握することができるようになっていた。ミヨは過去生で既にそのような能力を持っていたが、今ではその能力が地球を隈なく観るまでに成長している。

その中の数人は意識だけではなく、身体をもって他の場所に移動する間際にいた。

 つまり、ナザレの意図した成長とは、自分自身の中に病やあらゆる症状の原因を作らず、その生命エネルギーを体の外にまで拡大する事だった。そのことで時間空間に制約された人間としての能力をその根源から解放する事ができる。

 それは全く社会的な事ではなかったが、社会的なところで世界を支配しているブライアンにとって眼の上のたんこぶのように映るのは、致し方のない事だ。しかし、ブライアンも単なる社会的なレベルでの支配者ではなかった。

 みんながその隠し部屋で寛いでいると、部屋の真ん中あたりがボンヤリと明るくなった。このような事は、今では日常茶飯事の事だったが、そこに久し振りにアザミの本体が彼女の隠れ家のテレポート装置からテレポートしてきた。

 「みなさん、元気ですか」
 ミヨが部屋の空間が光輝いてきたのを見て、アザミが現れる空間の前で待っていた。
 
「みんな元気よ、この前はありがとう、助かったわ」

 「いずれそんな可能生が出てくると思って、準備しておいて良かったわね」

 近くで寛いでいたショウが
 
「見事だったな。あのタイミングは」
 
「今日はそのタイミングの事について話したい事があって来たのよ」
 
「また何か発見したんだね」
 
「そう、その発見をミヨさんとショウに私のアジトで見てもらいたいのだけど2人の都合はどう?」

 ミヨとショウは顔を見合せ、ミヨが「大丈夫よ、今すぐでも」
 
「それがいい。僕はそこにテレポートする。ミヨをアザミと一緒にテレポートしてもらえるか?」
 
「もちろん!そのつもりよ。」

 アザミのアジトではケンジと数人のメンバーが徹夜で、新しい瞬間移動装置のメカや電磁系を再確認していた。外では相変わらず、シュタインヤそのメンバーがケンジが出てくるのを待っていた。


 そのアジト地下では、そこに設置されたテレポート本機が自動的に起動して、その中にアザミとミヨが直接移動し、ショウもその装置から二人が出てくる位置に姿を現していた。

 ショウが言った。
 「この装置はスイス地下や麻布の地下にあるものより、かなりコンパクトだけど機能的には上だろうな。奴らはエネルギーをバカのように使って移動するようだが、小回りがきかない」
 
ミヨとアザミは誇らしげに言い放つショウの明るさを微笑んで言った。
 
「ショウの能力の方がもっと小回りがきくわね」
 
「いや、僕なんかはまだまださ。主事のようにパラレル世界を自由に生きたい」
 
アザミが
「今回2人を呼んだのは、そのパラレル世界や時空に関してなのよ.」
 
「えっ、そんなところの発見をしたのか」
 
「まだ、実験中ですけど面白いことを発見したのよ」

「早く知りたいな。アザミどんな事なんだ.」
 
「説明するわね。まずこのデータを見て」そう言って銀座から羽田への爆弾移動データをみせた。

 「このデータでは時間差が逆になっているな。この点を言っているのか」

 「そう、その事を調べて新たな時空に関した要素が浮かび上がって来たのです。その要素は主事から自分自身を守れと言って託された魔の法が絡んでいます。その法は今私たちが空間を移動できる量子場の技術に新しい軸を創り時間を移動できる可能性を秘めています」
 
「そ、それは凄いな。でもその魔の法はアザミに特別に託されたものだろう」

 「その事を主事に聞いて見たのよ。主事は「その時が来たようだ。ショウとミヨ、もう一人スイスからリスクを冒してやってくる女性にこの法を教えるように」と。また「この法が時間軸を変化させる突破口なのだ」とも言っていたわ」

 「ほうー。スイスからの女性か、、、誰だろう。。。それにしても量子場の技術が時間軸をも超えて機能するようになるとしたらすごいことだな。つまり、、タイムマシンのような事が可能になるのか」
 
「今のところの計算からは過去へ3時間が限界で、タイムマシンというよりも、ある制限のなかでパラレル世界につながります」
 
「なるほど、、、僕もタイムマシンよりもパラレル世界の方が理解しやすいけど、3時間のシフトか。その場合現在との関係はどうなるんだ」
 
「おそらくその時間内がかカギね。」

 そばで嬉しそうに聞いていたミヨは
 
「これから、たくさんのドアが開くわね」

 アザミが、
 「では、さっそくその魔の法の基本を説明するわね」

「アザミ、あと数分でここに依然から見守って来た女性が着きます。その人はおそらく会うべき人だと思いますので、先にその人に会いませんか」
 
「ミヨさん、きっとその方、主事が言っていた女性ですね。私も是非あって見たいわ」
 
「直接ここを知って来たのか、何処から来た人なのかな。どんな人だい ミヨ。僕もしっているひとかな」
 
「スイス本部の科学者達のトップ近くにいる人のようです」
 
「えっ、スイスの地下都市から直接ここに来たのか」