白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

No.001-010

No.001 - 序章 1 夢を追いかける者

 今から12、3年前のちょうど今日のような、暑苦しい深夜、私は行きつけのバーで一人カウンターに覆いかぶさるように肘を立てて飲んでいた。ほろ酔い加減で身体の隅々がすこし重みを増し地に足がついたかのゆったり感を楽しんでいたとき、その後ろから、見……続きを読む

No.002 -   まえがき

 時は2020年、ここ十数年の間に人々の価値観があらゆる側面において大きく変化し、誰しもその変化に心も身体も自ずと変わらずを得ない状況の中で生きてきたが、少数ながら血沸き胸躍るという表現がピッタリするほど幸運な者たちもいた。特に若さと美を求……続きを読む

No.003 - 序章 2 変化の兆し

 あのオヤジに逢ってからそれまで考えもしなかったいろいろなことを考えるようになっていた。 例えば私は今まで世間をあまり意識することはなく、どちらかというと自分の置かれている世界から抜け出したいと思っていたところがある。 子供のころは非常……続きを読む

No.004 - 序章 3 内側の視点

 あの事故以来いつも考えていた。現実とは何かと。 激しいめまいが理由もなく荒れ狂い一歩もあるく事が出来ず、目を開けると今にも押しつぶされそうな頭痛がその後を追うようにやってきていた。その状況のなかで現実的なものは何ひとつ見つからなかった……続きを読む

No.005 - 序章 4 浄化

 事故後3年ほど前から頭痛が徐々に消えた。自然に消えたのではなく、悪戦苦闘がんばったのだ。 戦ったというよりも自分の身体の不都合と戦う感情を制したといった方が適切かもしれない。事故の後数年入院生活を余儀なくされていたがその時、知らないうち……続きを読む

No.006 - 序章 5 再構築

 もうひとつ咬合に関しての大きな気づきがあった。 あごの歪みが頭蓋骨をゆがめていた事はうすうす感じていたので、歯科のかみ合わせ調整でひょっとしたら修正され得るのではないかと歯科医院に通い、治療を受けながら脳にかかる重苦しさと、身体の中の……続きを読む

No.007 - 序章 6 超微細な光

 外世界、つまり世間から言って、ほどほどの人間になって数年が過ぎ、その間にほどほどの出来事が過ぎ去った。その中身は大学受験、進学、大学院への進学だがそれ以外は何もなかった。友達づきあいも、恋も、スポーツも、カラオケも、旅行や家族との団欒……続きを読む

No.008 - 第一章 内と外の融合 1 不思議な出会い

 人通りをよく見るようになって自分の身体の内側も観るようになっていた。人や風景を見ながら自分の身体の活性状態を同時に観察している自分がいる。外側を肉眼で見ているのは確かなことなのだが、内側の視点が同時に自分の身体の状態をつぶさに観ている……続きを読む

No.009 - 第一章 内と外の融合 3 響き

 私はどんな辛さも超えられる気持ちがあるが、逆にどんな楽しい世界が一瞬で崩れ去っても対処できる能力はある。内側世界の多次元的な世界はそのような世界でもあり、そのような遭遇には慣れている。 しかし、彼女への思いは違っていた。失いたくない思……続きを読む

No.010 - 第一章 内と外の融合 4 謎解き

 行きつけのバーは彼女の存在で私にとっては驚くほど柔らかな雰囲気に変わっていた。その中で言葉を選び吟味しながら、ゆっくりと会話が進行した。時にその内容を内側の観点に合わせていたため、外からは沈黙にしか見えない時間が続いたが、内側では驚く……続きを読む