白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.381]その気持ちは痛いほどわかる
2005年01月05日(水)

1月5日(水)天候晴れ
治療には決まってプロセスというものがある。患者さんの側から見ると一回一回、毎回少しずつ良くなってゆくのが当たり前の考え方だ。
だが、いったんひどく悪循環を起こし、崩れっぱなしの状態を治そうとする場合、時には汚血や水毒、膿などを押し出すような辛い反応を引き起こす必要がある場合がある。
身体を傾きかけた家に例えると、傾いた柱をまっすぐな状態にする必要があるが、そのとき、すべての柱を同時に立てていかなければうまくはいかない。このとき、家全体はきしんで揺れ動きほこりが舞うかもしれない。
これを見て恐れおののき、中途半端にするとひどいものになる。西洋の手法は対処的な方法をとっているのでこのような事はあまりないようだが、鍼灸は家で言う柱、身体で言う姿勢の歪みを筋群のストレスを開放しながらバランスをとって行くのでこのようなことは起こるべくして起こる。
確かにこの傾いた家につぎはぎをして、何とか生きられるようにさまざまな対処的な方法を取ることはできる。人の身体も同じだが、それでは生き生きとした若さが失われる事になる。
私は、歪んだ制限された身体で薬を飲みながら生きながらえるより、多少のほこりや辛い症状が噴出したとしてもそれらを超え、強く若々しく生きたいと考えている。
お正月の間辛い状態で過ごしたある患者さんが、やってきて言った。
この数日、力が出ない無気力状態でした。この前の治療が合わなかったのでしょうか。
彼女は自然な歯列の状態を壊されたに等しい症状で、症状が半端ではない。この状態を改善するために身体の軸を創るために筋群を調整していた。しかしこの数週間からだの方々に軋みが出て辛そうだった。そのため今回お正月休みが入るのもあって柱を立てるのとは逆でヒーリングの技術を主に行った。
普通だったらヒーリングをすると、体が温かくゆったりと栄気を養い、気持ちよく眠れるのだが、私はうっかりと彼女は歯列の状態が止まるところがない程に崩されている事を忘れていた。歯列の安定位置がないとヒーリングが逆に辛いものになる。それはちょうど切り立った岩の上で眠るようなものだ。
彼女は言った。先生私は、程ほどの治療がいいです。
私もその気持ちは痛いほどわかる。