白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.337]不死鳥と言えば
2004年09月14日(火)

9月14日(火)天候晴れ
夜が明ける頃、不死鳥が空高くゆっくりとヒマラヤの山々を越えて飛んで行こうとしている。その下の山のふもとではちょうど一羽のふくろうが狙い澄ました夜ねずみを捕まえたところだ。
そのふくろうは、そのねずみをしっかりと足で捕まえ、空高く悠々と飛んで行く不死鳥めがけて威嚇の鳴き声をあげたが、不死鳥はその鳴き声を尻目に山の頂めがけて優雅に飛び去っていく。ふくろうは不死鳥が戻ってくるのではないかとその後も用心して見守っている。
しかし不死鳥は夜ねずみなどには興味はない。ヒマラヤの誰も足を踏み入れた事がないところに溜まった純粋な水しか飲まない。
そんな不死鳥にさえ、そのふくろうは私の獲物だ、取るな。とばかり威嚇の鳴き声をあげる。
こんなたとえ話で、私の師匠はこのふくろうのような人のせっかちな行動を戒めていた。
この例えを身体に当てはめるなら、健康を生まれながらにもっていて病気を経験したことがない人は、病気のことはわからない。また病気になってその辛さを経験していたとしても、薬物や手術によってその病気を処理してしまったのでは、病気の半分しか知る事は出来ない。
不死鳥は始めから不死鳥ではなかった。どん底の病も絶望感をも経験しているに違いない。そしてそれらをごまかす事無く自ら変容したことで不死鳥になった伝説の鳥だ。
これを逆に言うと、病気や違和感を自ら変容する事に価値がある。鍼灸の技術は他の方法と異なるところがここにある。治すのではなく、自ら治す機会になる事だ。
ある初めての患者さんが治療中に言った。先生の鍼は鍼を身体に刺入してグイグイ動かしたり、電気を流したりしないのですね。
昔はそのような事をしてもいましたが、今は患者さんが自ら治す機会になるように身体の気の穴であるつぼに鍼を刺して10分ほどそのまま置いています。その時、その人の直観で身体の変化を感じ取るようにしているうちに、つぼが正確であるなら不思議に治癒する力そのものが上昇してきます。
この上昇する癒しの力はせっかちに鍼で違和感をつついても湧いてくるものではない。この上昇する生きかえるようなエネルギーを不死鳥といえば言えなくもないと思うのだが。