白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.325]何を失ったか
2004年08月31日(火)

8月31日(火)天候晴れ
昨日は毎週一度の休診日だったので、映画を見に行った。
私は映画が好きでよく観に行くが、今回のようにドキュメントなのか暴露やゴシップなのかわからない映画を観たのは初めてだ。
映画の題名は華氏911というものだが、アメリカ特有の早口で映像も早送りのように進行した。世界の経済や政治の世界に黒幕的な存在がさまざまな手を使って完全な支配秩序を創ろうと躍起になっているのは何となくわかっているが、あのような浅はかなデーターを繰り出し並べても、本当の説得力にはならないのではないだろうか。
ただ最後のあたりでイラクに出兵した兵士のほとんどがアメリカの低所得者層の若者で、彼らに軍に入ると良いことがたくさんある事をチラつかせる、その戦法はどこでも変わらない支配の常套手段である事を感じた。
彼らは貧乏な若者に最初たくさんの夢とジェントルマンな態度で迎え、そのうち国のために人殺しをして来いという。そしてそれで死ねばまたジェントルマンな態度でお悔やみ申し上げますと言って終わらす。もし人を殺しあるいは負傷して帰って来たとした場合、その罪悪感や負傷はあなたの問題で軍の問題ではない。
それが人生だといえばそうなのだが、私はその紳士的な態度の間に支配を超えた狡猾なごまかしがあるような気がしてならない。
それはこんな感じだ。
ある素直で夢に胸を膨らませている若者が歩いている。そこに生まれの良さそうな詐欺師が現れる。彼はその若者にオーバーな表現で長年の友人であるかのように微笑みかけ手を広げた。若者は何かわからないがにっこりと微笑んだ。その瞬間その詐欺師は殴りかかり若者は倒れた。詐欺師はまたジェントルマンのようにゆっくりと若者のポケットから小銭を抜き取り、ありがとうと言って去っていった。
ちょっとお粗末過ぎたが、支配されている方は相手の態度があまりにも紳士的なので、利用され捨て去られた後でも、自分の中の何を失ったか気がつかない。