白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.100]陰陽の嵐の中を通り過ぎる者
2003年11月28日(金)

11月28日(金)天候晴れ
陰と陽の嵐の中を通り過ぎる者達がいる。
彼らは今にも押し流されそうな、暴風雨とあたり一面水浸しの中を手探りで懸命に活路を探ってきた。そして今、活路を見出されようとしていた。
ある者は権力を求めて多くの闘争をしてきた。その中で勝ち取った権力によって多くの財を成したが、それらは砂上の楼閣であることを知って今までの苦労が何だったのかと空を見上げている。
ある者は遠い昔、一人真実の探求の旅に出て世界中を歩き回ったが、今だその真実がつかめない。身も心もズタズタになるほど消耗しているが出来るだけの事はやったと言う思いで以前にもまして広大な気持ちで空を見上げている。
ある者は性風俗の世界の中で群がる男達に持ち上げられいい思いも随分と経験したが、今は自分の美貌と共に虚飾の世界が去って行った。それを見ながら、以前にもましてきれいに感じる空を見上げている。
ある者は川で溺れた人を助けようと飛び込んだが、力及ばすその冷たさで体が硬直して沈んでゆく中で美しい空を見上げている。
ある者は50年連れ添った夫が長い病気の看護の末、他界してその波のように押し寄せてくる悲しみの中で、身に余るあまりにも自由な空を見上げている。
あるとうもろこし畑が台風の風と雨に今にも倒れそうになりながらも耐えていたが、その後太陽が出てくると以前にもまして一段と大きくなって空を見上げていた。
陰陽のエネルギーは交合しながら容赦なく私たちを揺さぶり暴風雨のようにせまるが、その後いつも青い空が何もなかったかのように広がる。そして同時によりたくましくなった姿や精神が決まって残されている。
では活路とは陰陽の嵐の後にやってくる静寂である青空そのものと言えないだろうか。
その静寂である青空はトランス意識状態と同じだ。
トランス意識状態は静寂でありな広大な時空間を意味している。
台風の目のから見ると周りは暴風雨でありながら上を見ると不思議にも青空が広がっている。そのような事が意識の中にもあり、その中で欲望や探求や美や悲しみのような数限りない多くのものがトランスされ変容されてゆく。しかしその前に陰陽の交合の中でもまれる必要があった。
夕暮れ時に架空の人Sさんが身体をヒーリングさせてあげたいとやってきた。
鍼治療の後、雑談。
どうでしたか。鍼を受けている時の感じは。寒くはなかったですか。
いいえ、今日はいつもよりホカホカ熱い感じでとても気分が良かったです。どうして鍼をするとあのまま動きたくないいい気持ちになるんでしょうか。不思議ですね。
鍼によってさまざまな性質や使い方があるのですが、今日はヒーリングを起こすようなうち方をしたのです。
不思議ですね。それはどんな風にいつもと違うんですか。彼女はエステシャンなのでこの辺には興味を持っているようだ。
簡単に説明してみましょう。鍼をヒーリングに使う場合、金の鍼と銀の鍼を使い分けます。背中の面つまり陽の部分には銀の鍼、お腹の方は細い金の針を使います。
陽気と陰気のバランスが取れ出すと身体はトランスと言う静かな領域に入って疲れたエネルギーをもっと高いエネルギーに変換するのです。これは調整ではなくある意味では昇華なのです。面白いですね、私はそういうの好きです。とSさん。
不思議な事にどんな生き方であれ、どんなからだの状況であれ、活路は荒れ狂う陰陽の嵐の後に開かれる。