白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.14]包丁を研ぐ
2003年08月21日(木)

8月21日天候晴れ
今日二人いるうちの上の娘が手伝いにやってきた。名前は百代と言い24歳になる。よくクスクス笑うパパッ子だ。親ばかの私にはこの笑いが天使の笑いのように心地よい。
彼女はこの日誌を読んでクスクス笑いながらパパらしいと言った。面白いよ。特にイメージトレーニングやトラウマは今までパパから聞いて知ってはいたけどいいと思う。
言葉少な目の娘ではあるがその分観察力はりっぱだ。イメージを絵にするのがなかなかうまい。最近、私がインドを放浪していた頃から読み漁った精神関係のほとんどの本を読んでしまい今度は本や既成概念にとらわれない自分の感性に映し出して社会や自分自身を見ようとしている。自分が問題である事を認識し出したからだ。それはここに通ってきている人たちにも言える事でもある。
始めは症状を何とかしてもらおうとやって来るがそのうち自分を自分の力で何とかすることに興味を持ち始める。生まれながらに持っていた既得権であるイメージする力を認識し始めるからだ。症状が肉体的なものではなく精神的なものであればなおさらだ。それは全ての意味で子供から大人の脱皮のようなものになる。
看板を裏返しにして診療を終えようとした頃、どうしても今日診て欲しい言ってやってきた人がいる。数ヶ月前から通院している架空の人Bさんだ。Bさんは自分がいつも誰かに監視されていると言う被害妄想を持っている。耳の中ではだれかが話しているのが聞こえると言う軽い幻聴もある。自分自身をこまめに分析もしているちょっとした探求タイプだ。
肉体的な違和感を調べ軽いバランス調整をした後コーヒーを出して雑談。
彼女は以前より両目の形がより等分に開いた感じがする。
先生、最近先生の言われるように視線を下げて生活していると運勢が下がり視線を上にあげるように努力すると運勢が良くなる傾向になると言う事を信じて多少目が痛くても続けていたら確かに運勢が良くなった気がします。最近彼氏が出来たのだ。でも人間関係が複雑になってしまって大変です。
どんな風に。あっちに行ってもこっちに来てもいらいらする口論ばかり。
ではその口論はあっちとこっちで共通な人や出来事はあるか。あります。あっちではこっちが悪いと言うし、こっちではあっちの悪口を言って私を責めるしどうすればいいんですか。おまけに自分の中で誰かが騒いでいる。
分かった。それはあなた自身の切れが悪い。どういうことですか。例えば切れの悪い包丁はそれでパンを切ったとするとパンクズがくっついているだろう。それでマグロを切ったらマグロがグシャとするだけでなくパンくずが付く。その包丁でまたパンを切るとグシャとしたパンに前のパンクズとマグロがついてる。それを続けると包丁に異様な匂いがついてくるだろう。それが現状だ。
しばらくして割れるような笑い。その笑いがおさまり、その異様な匂いは耳の中の騒がしい会話ですか。そのとおり。では問題は他人や過去の亡霊ではなく切れの悪い自分ではないか?
自分が問題だと言う事がわからない限り問題は空回りばかりで解決しようがない。しかし問題は自分にあると認識すると空回りではなくなる。包丁を研ぎ始めるからだ。