白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

CODE 071 2012-11-05 000451

No.071 - 第七章 愛 8

小脳は量子コンピューター

 アザミの小型の瞬間移動装置が完成し、試験から実用稼動に移された。その配備した所は銀座のアジトがあるビルから5、6キロ離れたある民家の地下。ナザレのメンバー数人が集まるアジトの一つでメカニックが大好きなケンジがこのメンバーのリーダだ。この装置のメカ部分はここで設計され組み立てられた。
 
この建物の構造がしっかりとしており、地下には家族用の核シェルターがある。そのシェルターの中にこの装置が設置された。
 彼女がここを選んだのは安全性も大きなところだが、深い絆のあるミヨや真理の種のメンバー、またこのアジとに出入りしている仲間を危機から守ることが出来るからだ。

 もしミヨや真理の種の友人達に危険が及んだとき瞬間的に時空間を越えてこの装置の中に移動させ、救出させる事が出来る。そのように位置座標も設定してある。
 
「みなさん、これからちょっとしたショウをお見せします。でもこれはマジックではなく、実際のテレポーションです。タネはありませんが仕掛けがあります。
 
これから私の身体はこの場から消えますが、3分後にもう一度ここに戻ってきますので、そのまま少し待っていてください」
 
そういってアザミはみんなの前にゆったりと立ち上がり、みんなの注目を促した。 
アザミは美人ではあるが、人を笑わせたり感動させたりするパフォーマンスは彼女の人生にはない。そのためにか、みんなの前で注目を集めているのも関わらず、その姿は猫のようにくつろいでいる。

 しばらくすると彼女の周りが少し暗くなり始めその空間に吸い込まれるように忽然と消えていった。その後もみんなの目はアザミが居た場所に釘づけになっていた。
 
その後ほぼ正確に3分後、今度はアザミの立っていた周りの空間が徐々に生き生きとした光の粒子に包まれて、にっこりとして現れた。
 
マジックのような演出はないが、それ以上にみんなを感動させた。見ているリョウコやユキ子の真理の種のメンバー7人、ミヨにショウがみんなその笑みに答えて拍手喝さいし、中でも愛ちゃんはマジックの実演会のように飛び上がって喜んだ。
 
「この仕掛けは、ここから数キロ離れた民家の地下にあります。そこで3分待ちここに帰ってきました。つまりこの、二つの地点を瞬間的に二度移動した事になります。この移動装置は私達にとっては画期的なものですが、もっと大掛かりなものが世界各地に設置されスイス、ブライアンの本拠地を結んでいます。
 
しかし、私の装置が彼らに劣っているわけではありません。勝っているのはおそらく彼らよりもシンプルな真理によって造られていますので小回りが利きもっと自由さがあることです。

 その点から、私が言いたい事は人間の能力はおそらく、もっとシンプルに自由にこの地上を移動できるのだと思います。そのような意味でこの装置はその証明と思っていただきたいのです。
  
その事を、人間の能力として既に証明しているショウにお話していただきたいと思います」

 このデモンストレーションを楽しそうに観ていたショウは、みんなの前に立ち上がり生き生きとした表情で話し始めた。
 

「この瞬間移動装置の完成がこんなにも早く来るとは思っていませんでした。
この実現を目の前にして心ワクワクとして嬉しくまた心強く感じています。

 アザミが話したとおり、人間自身の中にもこのような能力があります。この広大な地球上を時空を超えてに移動できる能力を個々の人間の生まれながらの力として、持っている事を、私なりに証明しています。

 この能力は、マスターしてしまうと単純なものになりますが、みなさんも感じているように最初は大変です。
 
それはちょうど雛鳥が、飛び立つために羽の動かし方を練習し、覚えて行くのに似ています。もしこの時羽を動かす方向を逆、あるいは動かす事をしなかったとしたら鳥といえど死ぬまで飛べません。
 
 私もそうであったように、みなさんもこの事に近い状況だと思います。
 この能力はオーラの回転方向を無意識にゆだねながらしっかりと廻す事が出来れば可能になります。もし、どこかで迷っているようでしたらいつでも聞いてください。観たところみなさんは進化の正しい道にいますので、すぐに出来るようになると思います。がんばってください」

次にミヨが立ち上がった。

 「みなさんが、この能力に向かって誠心誠意がんばっているのが東京上空の量子的に観てもよくわかります。この領域の量子の場がみなさんの意識的な努力によって変化し、うねっているのがわかるのです。
 
それは集合的な意識を揺り動かし個々の意識のバイブレーションを高める事になりますので、とてもすばらしいことなのですが、この事について、ちょっとしたブライアン側の変化があります。


 彼らはこの領域の量子の変化に気がついてきているのです。
 まだ、その変化が私達の意識的な進化によると、結論を出してはいませんが、じきわかるでしょう。
 
その時彼らは、私達への手の込んだ策略的な干渉をしてくると思います。

 それは今までにも、準備されてきているのですが、私達を遠くから伺っている状態でその包囲網は緩くそれほどの攻撃はしてきてはいません。しかしこれからはもっと攻撃的この包囲網を狭めて来るでしょう。

 ブライアンも私達に未知な能力があると気がつきつつある今、うかつに攻撃はしてきませんが、偽善的な策略は何重にも張り巡らします。それが彼らの常套手段だからです。それには十分な注意が必要です。

 そのあたりをショウに説明してもらいましょう」


 「私の観て来たブライアンの居城を簡単に説明します。彼らは科学的に非常に進化し、その位置はスイスの山深くにあり、その400メートルもの地下にもかかわらず、非常に快適な空間を堅牢に維持しています。

 それは優秀な科学者集団が何十年も前に核融合炉を開発し、その巨大なエネルギーをこの地下都市に実用化しているからです。
そのエネルギーで世界の各所に300人ほどの人間を一度に瞬間移動できる装置も動かしています。
 
その中でも注目すべき装置としては、世界の量子状態を直接把握し、コントロールしている量子コンピュータにあると思います。
 また、この装置が世界の人口の90パーセントほどの人間の前頭葉に埋め込まれ
たチップを解して人間の無意識層をコントロールしているのです。
 
ここに進入した最初の頃、この量子コンピュータを破壊すれば、チップによる世界の支配は終わると思ったのですが、この種のコンピューターが世界の大都市にも装備してあり、お互いにネット状に結びついているため、今のところ破壊するのは難しいと考え、現在は彼らの量子コンピュータを破壊するのではなく、プログラムを書き換える、あるいは彼ら科学者達の意識を変える事であると思っています」


 アザミがこの点について発言した。
 「その量子コンピュータの仕組みはおそらく、私の装置に搭載しているコンピュータと同じです。人間の脳の後方に位置する小脳は量子コンピュータと同じで、驚く事に、もっと進化しているでしょう。

 この量子的な計測演算が出来なければパラレル世界を開く事はできませんし瞬間移動も可能にはなりません。
 
これを逆に考えると、私達人間は非常に進化した量子コンピュータを後方に持ち、瞬間移動も地球の裏側にいる情景を知る能力も、またもっと未知な能力を生まれながらに持っているのだと思います。
 
そのような意味において、これから私たちは楽しい冒険に出るようなことだと思います」
 
ミヨが発言した
 「おそらくこれから始まる戦いは、物理的な戦いを超えた心理と能力戦になると思います。人間の本質的な真実が問われるような事にもなるでしょう。 
 その中で人の心の中に神々が現れるような前代未聞のショウが始まるのです」