白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

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No.069 - 第七章 愛 6

力は心の中に

 前世で結社ナザレのメンバーの250人ほどが、それぞれの死に臨んだ時、1980年の東京に転生するよう意識的に尽力したが、成功した者は50人のみだった。

成功した者は、量子の場を身体に映し変容させる能力を前世の内にマスターしていたため、この事が可能になった。
 
もしその能力がなかったら、東京のこの時代に意図的に転生する事は出来なかった。このメンバーは全員、それぞれの思いを描いた身体と状況を選んで1980年の東京に生まれたもの達だ。
 
その中の80パーセントは女性である。みんなこの生で、生まれながらにして直感的な能力が高く、39歳になった今、彼らの能力は肉体的にも精神的にも高いレベルにある。
 
前世の修行であった、身体の周りにあるオーラの量子群を意思の力により回転させ、意図したパラレルワールドにアクセスする技術をこの生でも少しずつ思い出し高めてきた。そのためもあって、身体の周りが生き生きとして見えている。

 成長時に孤独にいた者も多いが、結社ナザレが結成された2017年、多くの仲間に再会した後、彼らの世界はより大きなものになった。
 
主事は多重的に存在するパラレル世界を通して転生してくる彼らを見守り、時には彼らの子供時代に現れ調整もしていた。

 そのため彼らの中で誰一人として転生して過去の自分を見失しなった者はなく、みんな、前世の時の知識がこの生に引き継がれ、技術的な認識と修業が進んでいた。

この時空に転生できなかった者達も、転生したそれぞれの世界の中で、過去生を思い出し、少しずつ技術を進化させていた。

 この技術の目的は、身体を保持したままでパラレル世界を開き、その接点から現実を意図的に変化させる事だ。始め自分の身体や人生の現実を変え、少しずつ周りの集合的な世界を、次に身体ごとパラレル次元世界を通して地上の時空間を越える。
 
ナザレの主事は言った
 「人は鳥のような空を飛ぶ羽はないが、羽がないわけではない。人間の羽は身体を取り巻く量子群の場、すなわちオーラであり、そのオーラの性質の認識と意識的な回転によって人は時空間を飛翔することが出来る。人は元来そのような種族である。
 
前世で彼らはこの言葉を信じ、修行にいそしんでいた。始め信じる事からはじめたが、主事はこのようにも言った。
 
「宗教の世界では信じるものは救われるのかもしれない。しかしこの技術に関しては、信じるだけでは何も起こらない。その真意を自分の身体に問うことだ。
その身体を持った試みの中で全ての疑いが消えるなら、真実が残る。だがそれでも疑う事だ。その真実が自身の信頼に変わるまで。

結局のところ力とは疑いようのない真実を通して自分自身との信頼を築く事なのだ。つまり力はあなた達の心の中にある。

これは自然や動植物、また個人的な人間の犠牲の上に築かれた社会的な進化ではなく、何者も傷つけない人間自身の進化の始まりになる」と。
 


 この前世から記憶をもったナザレの参入者達は、内なる力に対して取り組んでいた。それはちょうどブライアンの世界支配に基づいて「創造の戦士」達が外側世界の創造に取り組んでいるのとは逆だ。
 
技術に関わる人たちの性として、多くの場合、精神は内側に向かいそれほど社交的ではなくなる。ナザレの彼らもその例外ではなく、寡黙な人たちが多かったが、ここに来て彼らの世界がカラフルに変わってきた。
 
前世の仲間達が、長い時を経て同じ目的をもって出合ったからだ。みんな心の中はもともと熱い人たちで、当然といえば当然なのだが、仲間に話したくてたまらなかった。

 
「ねえ、聞いてくれる?わたしね、この前幽体離脱している時、あまりにも現実に近いものだから、その状態で内側と外側のオーラをそれぞれの活性方向にゆっくり回転させてみたの。そうしたら、自分でも信じられないわ。そこにいたのよ」
 
「そこってどこの事?」
 「ソファーに座ってリラックスしていたはずなのに、立っていた。、、、マンションのドアの外に立っていたのよ」
 
「ふーん、確証はある?」
 「それが、あるのよ。部屋に入ろうとしてドアを開けようとしたら鍵がかかっていた...私は帰るといつも鍵をかけるの。大家さんに鍵を借りて部屋に戻ったのよ。」


 「なるほど。信憑性はあるようね」
 
「そうでしょう。私もそう思ったのよ。それで確かめてみたいの。ショウは確か始めに現在の時空間を意識しながら幽体を身体から遊離させ、意図した場に移動する。次にその時空を保持しながらオーラの回転を徐々に反活性すると、幽体と現実の身体の間に橋がかかる。その間に瞬間的な移動が起きる可能性が開かれるが、その時にある法則性をもった比率が必要だと。

 その比率が10分のπだといっていたけど、その意味がわからない」
 
「ショウは、そのときが来ると、その必要性がわかるから、無理やり待ち伏せするように合わせるより、成熟するのを待った方がいいと言っていたわね」
 
「ショウらしい表現ね。待ち伏せか。そう言えば、私たちも始め幽体離脱が起きるように身体をリラックスして待ったけど何も起こらなかったわね。それは今にして思えば、まさに待ち伏せしてた感じね。あの時、期待ばかりが大きくて何も起こらなかった」

 「そう、今はその原理をマスターしているけど、その時は大きな壁の様に見えた」
 
「そっか。なるほどね。その比率の必要性が壁の様に見えてくるまで、がんばるしかないようね」
 
「そうだと思うわ、私も頑張るわ」

 「そういえば、ショウはがんばっていたときは何も起こらなかったと言っていたけど、この辺も問題ね」
 
「そっか私、いつも頑張っているかもしれない。がんばり過ぎかも」

 このような会話や、現象がナザレのメンバーの間で少しずつ活発になっていた。またナザレのメンバーの多くがこの技術に気持ちを集中していたので、集合的な世界が小さいながら廻り出し、東京上空の量子の場が、少しずつ活性していた。