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No.054 - 第五章 対峙 11

量子と陰陽のの法

　真理の種のメンバー全員が真剣になってこの技術をマスターしようと頑張っていた。その中で難関に感じているのは、量子の力学と陰陽のパワーの比率10分のπだった。

この比率が理論的に決定されたのではなく、直観を通してのものであったので、みんな楽しみだった。

　ショウはメンバー、ユウコ、サユリ、ナオコ、愛ちゃん、ユキ子、リョウコ、サヨ子の7人にこの技術の進化した使い方について一生懸命になって説明していた。
　

「この幾何学比率は、本当に驚くべき事なんだよ。なぜこうなるかは僕も正直わからない。こじつける事は出来るけど、そのままにして使ったほうがいいのかもしれない。
　
この10分のπがどのように使われるかはちょっと複雑なところがある。でも身体に直観として映し出す事で理解できる。そしてこの比率を今までに構築してきた量子場に展開すると今までぼんやりとしていた視界がくっきりとするので、これが正しいという確証になる。
　
おそらく、そのように理解するのが簡単だと思う」
　

いつも慎重なナオコが聞いた。
　「ショウはどうしてこの比率を発見したのですか」
　
「それは、偶然に近いんだよ。その前にこの比率の必要性を数学的に調べていたのだけど、見つけることは出来なかった。その比率が浮かび挙がったのは、奴らに拉致されたときに起こった幽体離脱の最中だ。その時、不思議に目の前に10分のπという文字が点滅して輝いていたのさ」
　
「きっと女神が教えてくれたのね」格闘系のユキ子が言った。
　
「まあ、そうかもしれない。長い間その事を心に置いていたので、見るに見兼ねてその答えをそっと教えてくれたのかもね。
虚空は女神なのだから、、、いつもの事だけど今回は身体を離れて、もうダメかと思ってぼんやりしていた時にその数値が意識の中に勝手に浮かび上がったんだよ」
　
「私も同じような経験ありますよ！眠っている夢の中で、探し物のある場所を見たことがありまーす。本当にそこにあったんです」一番若い愛ちゃんが自慢げに言った。

　「そう、みんなも似たような経験があるはずだ。女神はいつもその人が求めている事や知識も与えようと、背後からその機会をうかがっているようだ」

　心理学に興じているサヨ子がいった。
　「その時、何を求めているかその疑問を明確なビジョンにして、緩む事なのよね」
　
「その通りだと思うよ。キリストは求めよ、さらば与えられんと言っていたようだし、仏陀は正しく考え、正しい質問をし、正しく待てば正しい答えがやってくるというような、確か八正道とかいった内容をとなえていたようだしね」

　「それでショウ、その比率は具体的にどのようなもので、どのように使えばいいの？」まとめ役に回る事が多いリョウコが先を促した。

　「そうだった。それは簡単だよ。陰と陽が微妙にヅレ合ってパワーを創っている事は知っていると思う。その正確なズレ角度がわからなかった。

　そのズレが、同時に量子と陰陽の法との比率であることはわかっていた。
　
　具体的には一次元から10次元に次元が移行する時、この1次元から9次元までは正確に180度反転しながら次元を上昇をしているが、10次元の移行だけが10分のπ、πが180度だから18度だけしか移行していない事を知り、実際的に確認した。

　例えて説明すると円盤状の形をした積み木が10個積み重ねられているとして、下から1から10まで番号がついている、それが次元だと思ってくれ。
　そして、その10個目だけは10分のπ、πが数値的には3.14ので3分の1ほどの高さしかない。
　
そしてもう一つの10個重ねの積み木をその横に立てっていると想像する。この積み木の並びは一番下が10分のπの大きさになっている。

　この2つの積み木どうしの触れ合いを陰陽の交合に置き換え、それぞれの10個の積み木をそれぞれの量子の次元とする分かり易いだろう。

この構造が量子の力学と陰陽のエネルギーの間でも同様に成り立つ。


　だから、量子の直線的な論理性と莫大パワーを伴った感情的な世界ががっちりと
出合う事になる。

　更にこの比率10分のπを夢見の状態であるトランス意識と肉体に展開してゆく
と、この間に橋をかける事になる。

　そのパワーがパラレルワールドを開き幽体だけではなく身体をもシフトさせる事になる。



それが真実かどうかは身体に映し出し、実際に達成したとき理解できる事だ。それ以外ではないだろう。だからこれから少しづつ、みんなに直観を通してガイドするからついてきてくれ！」
　
「わっかりました！！！！！！！」
　みんな、直観力に関しては今まで楽しんできているので、それを聞いて俄然元気になった。