白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

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No.052 - 第五章 対峙 9

共振する遺伝子

ミヨも心理の種のメンバーと一緒に週に一度、スカッシュをするのを楽しみにしている。そんなある日、今までに感じたことのない自分に対して発信されたらしい波動を感じていた。
 
何かが世界のどこかで自分と共鳴している。いつでもどんな状況でも彼女は世界をくまなく調べる事が出来るが、このような感情を、それも自分にの中からも感じる波動として感じたことはない。
 
何の前触れもなく、親が子供の異変を感じ取っているかのような悲しみが押し寄せてきている。

 みんなと一緒に帰る道を歩きながら、その波動を調べていた。
それがスイスの山奥である事は、すぐにわかったが、そこに建造物らしきものがない。

 もし、その地点が地上ならすぐにわかるはずなのだが、地下にあるなら近くにまで行かなければ、ミヨと言えどもその詳細はつかめない。

 その夜ショウにその事を話してみた。

 「ショウ、今日ちょっとした感情的な変化をスイスの山奥から感じたの。私の何かが反応しているのよ。なんだと思う?」

「その時のことを僕に映し出してくれ」

 そう言ってショウは目を軽く閉じ、ミヨは人差し指を目と目の間に軽く触れた。

 「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」
 「この地下に何かがある。ここに数分間だけ移動してみるよ。すぐに戻るからこの視点を保持しておいてくれ」
 
「わかったわ。。。でも気をつけてね」

 ショウは銀座のアジトからミヨの前から暗い空間に包まれて消え、スイスの山奥にテレポテーションした。


スイスの山奥に一瞬白い光に包まれて、ショウの身体が移動した。
ショウのテレポーションの能力だけでは、東京からスイスまでの距離を一瞬に移動するのは難しい。だが、ミヨのクリアーな意識を通してなら世界のどこにでも移動が可能になる。その事は数回の試みで確かめていた。

 地下にもぐっている世界を直接観るのは見よの能力でも難しかった。

それは人の死後、身体を土の下に埋められると、離脱た本人の幽体からでも、自分の身体が見えなくなるのと同じで、地球を包み込む大きな女神のような意識をもっているミヨにも、土の下までは観えない。

 ショウはこの地にテレポートし、その地点からこの地上を観察した。周りはうっそうとした深い森で建造物らしきものは確かに何もない。
 
その後、その地点から身体を横たえ、幽体を離脱し、地下にもぐっていった。
 
その中を移動しながら観察した。ここで、どんな事をしているかその詳細はまだわからないが、驚く事に、数万人以上の人々が生活し、機能している地下空間がある。この状況を詳細に調べて見たいが、ミヨが内側の視点を自分の為に保持しているのにも限界があるのでひとまず戻る事にした。
 

地上の身体に幽体が融合するのを待って、オーラの場を活性し、身体の物理次元を逆回転して時空間を捻じ曲げ、東京銀座のアジトに位置を合わせた。そのエネルギーと量子場の活性レベルが限界点に達すると身体は瞬時に意図した位置に移動し、ミヨが座っている前のソファに柔らかな光を伴って姿を現わした。

 「。。。すごいものを観てきたよ。。。。。。。。。。。。」
 
「あの地下には何がありましたか」
 
「驚く事に、あの地下に数万人はいると思われる超近代的な都市ほどの大構造物がある。その中の誰かがミヨに関係しているのかもしれない。まだその波動を感じる?」
 
「少し、落ち着いていますが、続いています。あふれる様な悲しみの感情なのですが、とても懐かしい感じがするのはなぜなのでしょう」
 
「これからも、少しづつ調べてみよう。あの地下都市は、もしかすると今のチップ支配にも関係しているのかもしれない」
 
「いよいよ冒険の始まりですね。最近、ショウが何度も消えたり現れたりするのを見ていますが、そのたびに私も生き生きするのを感じますよ」