白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

CODE 048 2012-09-19 173006

No.048 - 第五章 対峙 5

テレポテーション

 ショウは比率10分のπを展開し、自分の身体を含めて量子場の再構築していた。この比率は個々の限られた身体の次元から、集合的な自由な次元にシフトするために必要としていたものだ。
もし、次元を上昇し、地球上のどこにでも瞬間移動が出来るならB結社の執拗な探索や暴力も問題にならなくなる。

 ショウは、この前に、いろいろな試みをする必要があった。
 今までは、身体の構造を量子場のレベルで修正し、自身を含めた健康や能力を創造する事が出来たが、幾分過去に引き戻される傾向があった。それは集合状態、あるいは宇宙という観点から見るとそうならざるを得ない。

 人それぞれ個々の状態は集合意識と一体になっているため、もとの状態に引き戻され。
 もし、この関係を意図的に断ち切り、また繋げることが出来るなら自由に地球上の3次元空間のどの位置にも移動し、世界のどこでも見る事が出来る。
 
この観る能力をもってオーラと身体を量子の場で回転させると、身体を幽体に向かって移動させる事が可能になる。

 普通、幽体が離脱するとパラレルワールドの中に入る事になるが、すぐに疲労困憊した状態で身体に引き戻される。それはこの世界の中に入り込み迷子になるような事だが、ある意味身体が、命を守る安全弁になっている。

この幽体の状況認識は身体の瞬間的な移動に貢献するとき、知識とパワーが必要になる。
 知識は量子の次元認識、パワーは陰陽の法の事だ。

 このプロセスを明確に行うのに10分のπが必要だった。幽体の世界は意識の世界である量子世界に近いが、肉体が瞬間的な移動を起こすのは陰陽の莫大なエネルギーである。その比率が一致しないと単に疲労困憊するだけだ。


 ショウは敵の羽田拠点で危険な状態にあった身体から離脱した時に、この比率を回転する量子運動と揺れ動く陰陽運動に組み込み、羽田の敵拠点での男達4人の集合状態を切り離した。

 彼らはいまだに脳に梗塞を起こし、歩く事も話すことも出来ずにいるが、ショウはその量子場の双子関係と集合状態から脱していた。
 この事を通してショウは個的な人間から集合的な人間に進化した事になる。しかし問題
をすべて解決したわけではない。

 
「ミヨ、僕はすごい事を発見したと思うんだ。もう簡単には敵につかまったり
しないよ」
 
「そうね、私にはわかります」
 
「でも、あまりうれしそうではない気がするんだけど。どうしたんだい」
 
「ショウ、ひとつお願いがあるんですけど、聞いてくれますか」
 
「え! めずらしいな。何? ミヨの言う事だったら何でもだよ」

 「ちょっと複雑なのですが、簡潔にいうと、ショウが羽田の拠点で倒した彼らを解放してあげて欲しいのです。」
 
「えぇ! あの殺し屋達の馬鹿たれどものことか」
 
「そうです、彼らは敵ではありますが、私はあなたが彼らをあのような状況に陥れておくのは、心の中でどこか辛いのです」
 
「なるほど。そんな風に感じていたのか。ぼくはミヨの事、わかっていなかっ
たのかもしれないな。。。。でも、そうなったら彼らに僕達のことが知れてしまうかもしれないよ。」
 
「私もそのことを考えていました。もし、彼らが意識を取り戻し、愛ちゃん、サヨ子、リョウコの素性やショウの能力をB結社に知られると私達の危険が増す事になります」
 
「では、安全を選ぶか正義を選ぶかだな」
 
「ショウも感じていると思うのですが、これから起きる戦いは、真理を極めてゆく戦いです。敵を破壊し崩壊するためではありません」
 
「それは、僕も知っている。しかしその過渡期としての、まだひ弱なぼくたちがいる。少しでも安全の中で時間を稼ぎたいんだけどね」

 「わたしがいつも大事に思っているのは、あなたなのです。あなたの心の中を重くしてもらいたくないのです」
 
「。。。。そうか、わかったよ。ミヨから見ると僕の意識が彼らによってよって重くなっているのを感じるんだな。それなら一も二もなく彼ら解放しょう。僕のことで辛くなることは死んでもしたくないことだ」

 ミヨは前世でショウが世を去った時のこと、先立たれて一人気丈にがんばっていた長い年月のことが脳裏をかすめ、て眼が潤んだ。

 「ありがとう、ショウ。私達は面倒なことになっても、冒険を選びましょう。」
 
「冒険か。。。。生き生きするな。。では、あえて彼らを自由にして冒険をしてみようか」

 そう言ってショウは視点を内側に合わせ、彼らの脳が梗塞されている状況を確認し、その量子場を解放した。

 「ミヨ、何かはっきりとはわからないけど軽くなったのを感じる。完全には彼らの関係を切り離す事が出来なかったんだな」
 
「私も軽く感じますよ!」
 
「なるほど、そういうわけか。彼らとの集合的な状況から完全に離れたと思ってたけど、無意識レベルでの集合状態は心の奥底に残っているんだ」
 
「おそらく、そうだと思います」
 
「主事はその事を知って状況を変えずに、並行して存在している時空に彼らの意識を必要な時間移動させたのだな。。。。。よし! 決めたぞ。。。まだまだ僕の能力は主事にかなわないけど、正義を通そう」

 「うれしいです。うきうきして来た感じ!」

 「そう決めただけで僕もクリアーな感じがするよ。。。。。。ひとまず、真理の種のメンバーに危険が及ばないように、彼らを力がつくまでこのアジトにかくまおう。それでいいかな」

 「もちろんそのつもりです。ここはそのように設計されていますから」

 ショウとミヨ、他の真理の種のメンバーはこの中で力を磨き始め、初めにショウがこのアジトから強固な構造で守られている壁を抜け、誰もいない近くの公園に静かにテレポートした。