白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

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No.028 - 第三章 展開 10

点滅

 「そうだな、そろそろ始めよう」

 そう言って他の3人が、テーブルに置いてある拷問セットの中の注射器や嘘発見器のような装置、それにペンチや刃物などが入っているケースを開き、私の周りでゴソゴソ始めた。この機会を私は狙っていた。

この4人が私のオーラ領域の中に入る事、そしてもう一つ、4人が私に意識を向け、彼らの気持ちが一瞬彼ら自身に向かう、その瞬間だ。

 「お前達、みんな腰が辛くないか!」

 4人とも私の言葉に注意が向いた。その一瞬の後、彼ら自身の腰の違和感にも意識が向いた。そのわずかな時間が彼らの意識の場を根本からシフト出来る隙だった。

 彼ら4人のオーラの場を反転し、サヨ子が昏睡に至った歪んだ干渉場を彼らに転写した。 その場を確認し、彼らのオーラ場をそのままゆっくり回転し加速し始めた。
目の前が、ゆがみ始め、彼ら4人がほとんど同時に崩れるように倒れるのを確認した。

 
変化は私の身体にも同時に現れ、意識が急速に薄れて、あたかも二人の自分がいるかのように感じた。本体の自分は、気が遠くなってゆく。もう一人の自分は急いで反転し乱れた量子場を再構築しよう懸命になっている。

 気が遠くなっている方の朦朧とした意識が、横に懐かしいギョロメのオヤジが まばゆい光に包まれていて、立っているのを捉えていた。他の部屋で監視していた男達が10名ほど部屋になだれ込んで来ていたが、目の前で前でバタバタと倒れてゆく。

 一心に自分を立て直そうとしている方の自分は、身体から離脱し意識の世界をさまよっていた。この世界は馴染みがある。

ここで、必死になって量子の世界を検証していた。
以前からの問い、そして今の状況から脱出するために。


身体が時空間を超えて移動するためには、身体を包むオーラと、その外側世界との関係を確立しなければならない。

この世界で生きている個人としての単位は、オーラに包まれた領域だ。だからもし、テレポーテーションが、起きるとすると、裸の自分では無く、洋服や靴を含めた自分の周りのオーラ空間ごと移動する。

オーラ空間の外側世界は鉱物や動植物、人類などの集合的な世界になっているが、ここで、このオーラ領域と、集合世界、そしてこの集合世界を一纏めにした地球の単位、それぞれの次元には量子的な一定の比率があるはずだ。

この比率が、決まれば、今の状況から脱出できる。


同時に、遠隔調整が正確に出来ることになり、昏睡に陥っている彼らから自分を切り離す事ができる。その延長にテレポーテーションの可能が見えてくるだろう。

必死にもがき苦しみその意識も薄れかけ、もうダメかと諦めかけた時、ふと目の前を見ると、その比率が目の前で文字になって点滅していた。

その文字はπ/10。
集合意識と言われる次元と、集合意識を包んだ純粋な意識の次元、その比率だ。