白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

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No.008 - 第一章 内と外の融合 1

不思議な出会い

 人通りをよく見るようになって自分の身体の内側も観るようになっていた。人や風景を見ながら自分の身体の活性状態を同時に観察している自分がいる。外側を肉眼で見ているのは確かなことなのだが、内側の視点が同時に自分の身体の状態をつぶさに観ている。

 はつらつと元気だった頃もこのように観ていたのかもしれないが、意識的には感じたことはない。

 この頃毎朝、近くの路上に面したコーヒーショップで熱めのコーヒーをすすりながら、人通りを眺めているのが日課になっていた。通り行く人から見ると気味悪い感じがしたかもしれないが、私にとっては初めて人を見るような不思議な感動があった。なぜなら人を見ながら自分の中の光の粒子の変化を追っていたのだ。

 よく見ると若く健康な人達は、こちらの身体も若々しいとわかるほど身体の中が明るく輝く。かし老人やいかにも病気を抱えているような歩き方をしている人たちの場はそれなりに、こちらの身体の中も部分的に暗い粒子に変化する。

 面白いこともあるものだと、それらを観察するうちに、その粒子の変化は、その人が自分の身体を観ている内側の視点を私の身体に映しているのではないかと思うようになっていた。
 
人は外側の肉眼に捕らわれ過ぎて内側の視点を忘れているのかもしれない。私の場合ここ10年ほどの間、ほとんど内側の視点ばかりに気持ちを置いて外側の肉眼に重きを置いていなかったのとちょうど反対だ。
 
もうひとつの仮説は、ひょっとすると内側の視点は自分の身体だけではなく、他者の内側の視点も自分の身体に映し出せるのかもしれないと言うものだ。

 そのようにいくつかの、仮説を立てながら通り行く人達を見ていたが、その中で私の内側が特に輝く人が毎朝通り過ぎる、その人がやってくるのを楽しみに待っていた。
 
その人は肉眼ではどこにでもいるような普通のいでたちなのだが、驚くほど優雅に歩いてゆく20代後半と思える女性。顔はゆったりとくつろいでいる感じでどこの国籍と言われても、そうなのかなと思うほど多くの特徴を併せ持ちまた整ってもいる。


 私の興味はその人の外見よりも、自分の中に起きる量子群を内側の視点から追いかけ、どんな外側との関係があるのかなのだが、毎朝その人が私の前を通り過ぎるのを見ているうちに少しずつ、彼女に興味を持つようになっていた。
 
その彼女も気づいたのか、最初はまったく視線が会うこともなかったのだが、最近は合う時間がチラッとから一秒ほどの時間視線がとまる。
 その日もその視線がどのぐらいの時間、止まるかなと思ってこころ待ちにしていた。

 しかし、その日は今までとはまったく違った展開になった。彼女が私のテーブルの前に座ったのだ。

 「あ、どうも」と私、あわてた中で謝らなければと思い、その言葉を探していると「私はあなたを知っていますよ」と彼女。
 「えっ!」
 「私の直観の鏡の中にあなたが映っていました」
 「すみません。じろじろ見たりして申し訳ないと思っていたんです」
 「いいえ、そういうわけではなく、私はあなたが、心の目で観ているのをとてもうれしく思っていたんです。けっしてじろじろ見られているようには感じていませんでしたよ」
 
「そうでしたか。ほっとしました」
 「わたし、ここを通り過ぎるたびに、不思議と身体の中が明るく感じるのは、どうしてかなと思って周りを見てみたら、あなたを見つけたんです。とっても不思議な感じ」
 「僕も不思議な感じで見ていたんですよ」

 「名前はなんていうんですか」
 「ショウといいます。。岩城将。将軍のショウです」
 「私は水菜ミヨ、よろしく!これから仕事に行きますが、もし今晩時間あったら飲みにでも行きませんか?」
 「是非!」

 長い間、自分から興味を持つような人は量子論を発展させてきた歴史上の中にはいたが、周りにはいなく、当然自分に興味を持つような人もいなかったが、最近、何かが変わってゆくという不思議な感覚の中にいた。
 
今までのように何が起きても他人事のような態度ではなく、彼女の前では「是非!」という言葉が自然と出ていた、そんな自分自身を静かに叱咤激励している内側の自分、外側のなにやら騒いでいる自分がいるのを感じていたが、共にうれしい悲鳴をあげているようだった。