白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.376]過去を取り戻す
2004年11月21日(日)

11月21日(日)天候晴れ
誰しも赤ん坊のとき、目も見えないうちから母親の乳首を探し吸い始める。哺乳動物であるならこれは本能であり、みんな同じだ。
この吸う力は思いのほか強いもので、その真剣さが伺える。このことで首周辺の筋系が強くなり、2,3ヶ月もすると首が据わり始める。
しかし、哺乳瓶によるミルクを飲むようになって栄養は確かに母乳以上のものがあるようだが、吸い込むその気持ちには一抹の寂しさと力弱さがある。
私たち現代科学は、確かに栄養や合理的な点ではかなり進んでいる。だが、肝心なものが抜け落ちている。それは感情や気力という目には見えないが誰も疑う事の出来ないものではないだろうか。
その確かなものを、見ないというのは私たちにとってとても不思議な事だ。
治療を進める中、ある患者さんが言った。
私は母乳で育ったのではないせいか、物を飲み込む力が弱いことに気がつきました。そのため赤ん坊に帰ったつもりでおっぱいを吸っている想像を自分の家でやってみた時、何とも言えない幸せな感じといっしょに唾液がいっぱい出てきました。これは何でしょうかと。
彼女は自律神経を失調していると言われて、当院で治療を進めているのだが最も力を入れているのが、首周辺の筋バランスだ。首のバランスが良くなるにつけ、歯の噛み合わせが、奥の位置で水平になってくる。奥歯のかみ合わせは首周辺から自律神経と密接につながっているため、自律神経の場合この筋群が大きな要だ。
私は言った。
唾液がいっぱい出るように感じ始めたのは、歯の噛み合わせが上と下で一致しつつあるのとホルモン系が微妙に活性した傾向を示しています。赤ん坊は唾液がたくさん出るものですが、もしこのとき気力が出なくなるような哺乳瓶からの同じようなミルクを飲んでいると頚椎周辺の筋群は育ちにくかったのかもしれませんね。
そんな過去を取り戻すことが出来るならすばらしい事です。がんばりましょうと。
誰しも、自身の人生の半分の努力は過去を取り戻す事にあるのだから。