白雲の道治療院

白雲の道治療院は、鍼灸術と量子場調整を用いて心身の健康面の向上、さまざまな症状や機能の向上、能力の増大に努めております。

白雲の道で美しく健康な体を!

[No.350]自ずと知る
2004年09月29日(水)

9月29日(水)天候雨
今から7,80年ほど前、インドの北東部で狼に育てられた二人の子供が発見された。
それほど昔ではないが、それほど最近の話でもない。その当時の事の真相は定かではないが、その子供は二人とも幼少の女の子であったらしい。
彼女たちをアマラとカマラと名づけた。
親が、生活苦で育てられない子供達を間引くために山に捨て、普通だったら狼に食べられるところ、その狼はどんな状況に居たのか、その子供を狼の子2匹と一緒に育てた。その生活も定かではないが、発見された時は狼のような唸り声で吼えていたらしい。
歯は狼のようにはいかないまでも、顎や犬歯が発達していたらしく、二の腕が筋肉で盛り上がり、保護された後、何とか立って歩く事や言葉をある程度は理解できるようになったらしいが、4足で走り回って、その姿勢を治す事はかなり難しかった。
先にアマラのほうが人間社会のストレスに適合できなかったせいか死亡し、その事にカマラは涙を流して悲しみ、数年立ってカマラの方も尿毒症で死亡した。推定年齢は17歳ほどだったという。
育てた親狼の話は聞かないが、私はその狼がどんな風に人間の子供に接したか、知りたいと思った。その狼もそれほど裕福ではなかったはずなのに、人の子を育てた。そんな狼こそ丁重にその人生を全うさせてやりたいものだと思うが、現実はそうではなっただろう。
この話を聞いてそのままにしてあげればよかったと思う側と、人間らしく生かしてやるべきとする考えがあると思うが、その辺は難しい問題だと思う。
その子供達は親だと思ったその狼に、狼になるように強いられたはずはなく、逆にその子供が親のようになりたくて必死に生きて来たに違いない。
それは、彼女たちだけではなく、今の私たちも同じところがある。私たちは人の子である事は間違いないが、本当のところ何者であるかわからない。
ある患者さんが前日の新聞に量子の飛躍と言う難しい事を書いてありましたが、簡単に言うと何のことですかと聞いた。それについて私はたくさんの角度から説明したいと思っている。それは私たちが本当のところ何者であるのか自ずと知る大いなる手がかりなのだから。