[No.305]その可能性
2004年08月07日（土）

8月7日（土）天候晴れ
鍼灸治療院として開業して早24年になるが、始めの7年間、鍼灸を通して商売をしていた感がある。夢多き私にとってこれはしっくりといかない感情が募ることでもあった。
自分ひとりでの開業なのだからどのようにでも出来たのだが、この経済社会の中で家族を養わなければという気負いがそうさせたのだと思う。
そんなところから逃げるように後輩に治療所を任せ、その経済力では十分とはいえなかったが、何とかそれでまかないながら1年のインドに修行の旅に出かけた事があった。
もちろん家族や親戚の大反対を振り切っての行動だったので、心苦しいものがあったが、
そんな時を振り返って思うことがある。
別に後悔や逆にそれを誇らしげに思っているわけではないが、これを気づきという観点から見た場合、価値があったことは確かなことだ。
そのインドの修行というのは単に鍼やマッサージの修行ではなく、人間丸ごとその可能性を広げるような修行のようなところがあった。
例えば、さまざまな密教が行っている呼吸法やヨガなどの身体の使い方などだが、その主たるものは意識の昇華というところだ。
意識の昇華といっても何のことを言っているやらわからないことと思うが、これは特に現代社会のように経済に縛られつつあるような今日において知るべき大きな方向性であると思う。
この辺いついてもこれからひとつの観点として書いてゆこうと思う。